大阪の私立高校
大阪府の私学はそれぞれの創立の際の建学の精神をもとに、それぞれが独自の伝統と誇りを胸に、公立高校では果たしにくい教育、特色豊かな教育、画一でない、活力に満ちたユニークな教育を展開してきました。
しかし、近年橋下府知事による私学助成金の削減政策などにより、平成20年度の私立高校入試では、多くの私立高校が学費値上げをせざるを得ない状況になっています。
一方で、父兄からは負担の軽減が求められており、大阪府の私立高校では私立高校の学費が公立高校の2倍以上にならないよう経営改善の努力を行うとともに、国にも支援の要請を行っています。
大阪府の各私立小中高校が集う大阪中高連では、「大阪府下高校教育における機会均等学校選択の自由をめざして」と題した提案も行っているようです。
「大阪府下高校教育における機会均等学校選択の自由をめざして」の前文を少し紹介しましょう。
私ども「大阪私立中学校・高等学校連合会」はこの数年私学助成について議論を積み重ねて来た。しかし私どもは有効な処方箋を持たないまま現在に至っています。
現実によこたわる公私間公費支出格差、公私間学費負担格差・収容比率・私学専願生の減少・男女中卒生収容比率問題・府立高校の改革(特色化.多様化.個性化)(普通科総合選択制・総合学科・専門学科・昼間単位制・定時制・通学区の弾力化)・府財政難による私学助成の後退、(国水準への軟着陸) 特に最近の私学経営の悪化(大阪私学平均消費収支比率100%超過・専願率の低下30%→18%)は早晩社会問題化が取り沙汰される等多くのの問題点を抱え、その解決の方法を見出し得ないのが現状であります。
と出だしから非常に厳しい口調で現状の分析を行っています。
全国の各都道府県の私学協会の中では大阪府の大阪私立中学校・高等学校連合会は比較的積極的な提言を行っていますが、その具体策として、以下のように述べています。これをここにあえて紹介するのは、以下の文章に日本の私学の存在にかかわる点が指摘されているからです。
高等学校での公私間の格差は
A)健全な競合関係が成立せず教育が統制化され活性化しない
B)人材開発上大きな阻害要因となり
C) 階層社会を現出する要因となる
【多くの矛盾と問題点】
1. 大阪では毎年経済的理由(保護者の学費負担能力)により私学進学をあきらめている生徒が1万人以上います、全く進路保障の面からも由々しき事態が放置されたままであります。
2. この原因は公立生に80万円、私立生に35万円の公費(税)支出のアンバランスにより生じる現象であり、是正されない限り今後も続くと思われます。
3. 私立の保護者は公立生の教育費と私学学費の二重負担をしています。
4. 能力があるにもかかわらず、本人の責任ではない他の原因(主として保護者の経済的理由)により進路が阻害されています。
5. 公立中卒生の進路希望を無視した受け入れ計画(公・私、70:30)のため計画進学率が達成できません。
※公私間公費格差の是正がなされたら 公50:私50
現状 公1:私4.7(差額37万円)の格差では 公80:私20 (平成11年12月公立中進路希望調査)
6. 公立は税金で、私立は受益者負担でという二重基準は他に例を見ない基準であります。
日本高等学校教職員組合(日高教)の報告によれば、2008年度、全国の全日制の公立高校のほぼ4校に1校で、授業料などの滞納者が全校生徒に占める割合が5%を超え、そのうち、大阪府の高校では滞納者が42%にのぼる例も見つかったという報告がありましたが、大阪府は公教育・私学教育とも大きな分岐点を迎えているのは間違いないようです。
このサイトでは、こうした現状を踏まえ、大阪府の私立高校の情報をより詳しくお伝えしていきたいと思っています。